31AM083|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
85歳の女性。口臭を主訴として同居の家族に付き添われて来院した。2年前から認知症を発症しているという。来院時の家族との医療面接の結果を表に示す。 家族に対する指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: c・d
正答
c:仕上げ磨きの実施、d:歯間ブラシの使用
この問題のポイント
表では26歯が残る一方、多量の歯垢と中等度歯肉発赤があり、認知症により自立清掃が不十分です。家族による機械的清掃を優先します。
解説
BDR指標ではBがa1で本人は歯磨き動作を行えても、実際には多量のプラークが残るため、家族が不足部位を仕上げ磨きする必要があります。残存歯が多く歯間部の清掃も要するので、サイズを合わせた歯間ブラシを家族が安全に使用します。一方Rがcで水を口に含んで吐き出す能力が不十分と考えられ、洗口剤は誤嚥・誤飲の危険があります。MWST 3点は注意を要しますが、せんべいを摂取できており、口腔衛生だけを理由に軟食へ変えません。
選択肢の確認
- a 洗口剤の使用:R評価から含嗽・吐出が安全にできず、認知症と嚥下機能を考えると誤飲リスクがあります。
- b 軟食への変更:食形態は嚥下・咀嚼評価と栄養状態で決めます。表だけで一律に軟食へ変更する根拠はありません。
- c 仕上げ磨きの実施:本人の残存能力を生かしつつ、家族がプラーク残存部を補完するため適切です。
- d 歯間ブラシの使用:多歯残存者の歯間プラークを機械的に除去し、歯肉炎改善へつながります。
覚えるポイント
認知症の口腔ケアはできる動作は本人、残る部位は介助者。含嗽能力が低い場合は洗口剤よりブラシ・ガーゼによる機械的清掃を選びます。