31AM104|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
外傷などで頸髄損傷の可能性がある場合の気道確保の方法はどれか。 1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: a
正答
a:下顎挙上法
この問題のポイント
頸椎・頸髄損傷が疑われる場合は頸部を後屈させず、下顎だけを前上方へ移動して舌根による気道閉塞を解除します。
解説
下顎挙上法〈jaw-thrust maneuver〉では、頭部・頸部を中間位で徒手固定したまま、両側下顎角付近へ指をかけて下顎骨を前上方へ押し出します。下顎に付着する舌が前方へ移動し、舌根が咽頭後壁から離れて気道が開きます。外傷患者で頸椎損傷を悪化させないための第一選択ですが、気道が確保できなければ生命維持を優先し、最小限の頭部操作や補助器具を用います。
選択肢の確認
- a 下顎挙上法:頸部を伸展せず下顎だけを前方へ出すため、頸髄損傷疑いで適します。
- b 頭部後屈法:環椎後頭関節を伸展させるため、頸椎損傷を悪化させる危険があります。
- c 背部殴打法:窒息時の異物排出法であり、意識障害による舌根沈下の気道確保法ではありません。
- d あご先挙上法:通常は頭部後屈と組み合わせるhead tilt–chin liftで、頸部を動かすため避けます。
覚えるポイント
外傷・頸椎疑い=頸部中間位を保持してjaw thrust、非外傷=頭部後屈あご先挙上を基本にします。