31PM050|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
41歳の男性。口蓋の異常を主訴として来院した。2年前から異常に気付いていたが、痛みがないため放置していたところ、少しずつ大きくなってきたという。触診による圧痛や硬結はみられなかった。診察の結果、乳頭腫と診断された。初診時の口腔内写真(別冊午後 No.17)を別に示す。 この特徴はどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: b・d
正答
b:上皮性腫瘍である。、d:ウイルスの関与もある。
この問題のポイント
写真は口蓋に生じた白色調でカリフラワー状の有茎性小腫瘤です。緩徐・無痛性に増大する口腔乳頭腫の典型像です。
解説
扁平上皮乳頭腫は口腔粘膜の重層扁平上皮が乳頭状に増殖する良性上皮性腫瘍です。画像では硬口蓋正中付近に、表面が多数の指状突起からなる境界明瞭な外向性病変があり、表面の角化で白く見えます。一般に発育は緩徐で無痛性であり、ヒトパピローマウイルス〈とくに低リスク型6・11〉が関与する例もあります。通常は切除して病理組織診断を行い、悪性病変との鑑別を確実にします。
選択肢の確認
- a 悪性腫瘍である。:乳頭腫は良性腫瘍です。急速増大、硬結、潰瘍、浸潤などは悪性を疑う所見ですが本例に示されません。
- b 上皮性腫瘍である。:口腔粘膜の扁平上皮が乳頭状に増殖する腫瘍なので正しいです。
- c 潰瘍を形成している。:写真は表面が乳頭状・角化性ですが上皮欠損はなく、潰瘍形成を認めません。
- d ウイルスの関与もある。:一部の口腔乳頭腫では低リスク型HPV感染が発生に関係するため正しいです。
覚えるポイント
乳頭腫は良性・上皮性・外向性乳頭状・無痛性緩徐発育が基本で、一部に低リスク型HPVが関与します。