31PM060第31回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

67歳の男性。舌癌により舌根部を除く舌体を切除し、皮弁で再建している。傷が落ち着いてきたのでそろそろ食事を開始したいとのことである。口腔内写真(別冊午後 No.24)を別に示す。 疑われるのはどれか。2つ選べ。

31PM060の問題画像
2つ選択
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正解: b・c

正答

b:準備期障害、c:口腔期障害

この問題のポイント

写真では舌体の大部分が皮弁へ置き換わり、可動性が大きく低下しています。舌体が担う食塊形成と後方移送が障害されます。

解説

摂食嚥下の準備期では、舌が食物を臼歯部へ運び、唾液と混和し、頬と協調してまとまりのある食塊を形成します。口腔期では舌尖・舌背を口蓋へ接触させ、前方から後方へ圧を送り食塊を咽頭へ移送します。画像の再建皮弁は舌の容積を補いますが、正常な舌体の精密な可動性は得にくいため、この二期の障害が疑われます。舌根が温存されており、認知や咽頭反射の障害を示す情報はありません。

選択肢の確認

  • a 先行期障害:食物の認知、食欲、食具操作、口への取り込みに関する段階で、舌体切除だけから直接は疑いません。
  • b 準備期障害:舌で食物を移動・保持し、咀嚼して唾液と混ぜ、食塊をつくる操作が困難になるため該当します。
  • c 口腔期障害:舌と口蓋で食塊を後方へ送り込む推進力・封鎖が低下するため該当します。
  • d 咽頭期障害:咽頭収縮、喉頭挙上、気道閉鎖などの段階で、舌根温存例にこれを直接示す所見はありません。

覚えるポイント

舌体=食塊の形成〈準備期〉と口腔から咽頭への移送〈口腔期〉。舌根・咽頭は嚥下反射以後に重要です。

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