31PM071|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
17歳の女子。学校歯科健康診断で受診を勧められ来院した。自覚症状はないという。初診時の口腔内写真(別冊午後 No.33)を別に示す。 観察される付着物の原因と考えられるのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: b・d
正答
b:飲食物、d:口腔清掃習慣
この問題のポイント
写真では下顎前歯舌側の歯頸部に、黒褐色の外因性着色と沈着物が広く付着しています。色素源と、停滞を許す清掃状態を考えます。
解説
飲食物中の茶・コーヒーなどに含まれる色素は獲得被膜やプラークへ吸着し、歯面に褐色〜黒色の外因性ステインをつくります。下顎前歯舌側は舌下腺・顎下腺開口部に近く、清掃不良でプラークが残ると唾液中のカルシウム・リン酸により石灰化して歯石となりやすい部位です。写真には歯質の陥凹ではなく表面へ盛り上がる付着物がみられるため、食物色素と口腔清掃習慣が原因候補です。
選択肢の確認
- a う蝕:細菌産生酸で歯質が脱灰・崩壊する病変で、歯面へ外側から付着する黒褐色沈着物の原因ではありません。
- b 飲食物:茶類などの色素・タンニンが被膜へ取り込まれ、外因性着色を形成するため該当します。
- c 歯肉出血:炎症時の一過性出血は起こり得ますが、歯面に広く固着する歯石・ステインを直接形成するものではありません。
- d 口腔清掃習慣:舌側歯頸部の磨き残しがプラーク停滞、石灰化、色素吸着を促すため該当します。
覚えるポイント
着色源の摂取+プラーク停滞=外因性ステイン、長期のプラーク+唾液無機質=歯石。形態は「歯質欠損」か「表面付着」かを見ます。