31PM079|第31回 歯科衛生士国家試験 過去問
65歳の男性。上顎癌のため放射線治療を受けている。口腔粘膜炎を発症したため、歯科医師から口腔衛生管理を行うよう指示された。口腔内写真(別冊 午後 No.37)と口腔内症状の表(別冊午後 No.38)を別に示す。 適切な対応はどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: b・c
正答
b:軟らかい歯ブラシの使用、c:キシロカイン含有含嗽剤の使用
この問題のポイント
写真は放射線性口腔粘膜炎による広範な発赤・潰瘍で、表には接触痛、嚥下時痛、粘稠唾液があります。除痛しながら低刺激に清掃を継続します。
解説
放射線治療で粘膜上皮の更新が障害されると、紅斑、びらん・潰瘍、疼痛を生じ、唾液減少と粘稠化も加わってプラークや二次感染が増えます。毛先の軟らかい小さな歯ブラシを用い、力を弱くして歯面を清掃します。キシロカイン〈リドカイン〉含有含嗽剤は局所麻酔により接触痛・嚥下痛を一時的に軽減し、食事や口腔ケアを行いやすくします。誤嚥や咽頭知覚低下に注意して処方どおり使用します。
選択肢の確認
- a アイスマッサージの実施:潰瘍粘膜を氷で機械刺激する処置ではなく、放射線性粘膜炎への標準的な口腔清掃法ではありません。
- b 軟らかい歯ブラシの使用:脆弱な粘膜への損傷を抑えながら歯面プラークを除去できるため適切です。
- c キシロカイン含有含嗽剤の使用:局所麻酔作用で疼痛を緩和し、清掃・摂食を支援できるため適切です。
- d 接触痛のある部位の清掃の回避:完全に避けるとプラークと感染が増えて悪化し得るため、除痛後に低刺激で可能な範囲を清掃します。
覚えるポイント
粘膜炎では疼痛を評価・緩和し、軟毛ブラシで清潔を保つことが基本です。「痛いから全く清掃しない」は感染リスクを高めます。