32AM029|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
歯肉の炎症の急性期に歯肉溝滲出液で多くみられるのはどれか。1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: a
正答
a:好中球
この問題のポイント
急性炎症の初期には、血中から最も早く遊走する好中球が優位となる。歯肉溝滲出液でも細菌に対する貪食・殺菌を担う好中球が多数を占める。
解説
プラーク細菌の刺激で接合上皮周辺に炎症が起こると、血管透過性が亢進し、滲出液と白血球が歯肉溝へ移動する。好中球は走化性因子に反応して血管外へ遊走し、細菌を貪食し、活性酸素や顆粒酵素で殺菌する。短命な細胞で、急性炎症や化膿性病変の主役となる。リンパ球は抗原特異的免疫を担い、慢性炎症が持続する病変で割合が増える。マクロファージも貪食と抗原提示を行うが、組織内で慢性化や修復過程に関与する。破骨細胞は骨表面で骨吸収を行う多核細胞である。
選択肢の確認
- a 好中球:細菌感染に対して早期に遊走し、歯肉溝内で貪食・殺菌を行うため、急性期の滲出液で最も多い。
- b 破骨細胞:歯槽骨表面で骨基質を吸収する細胞で、歯肉溝滲出液中を移動する炎症性白血球ではない。
- c リンパ球:T細胞・B細胞による特異的免疫を担当し、初期の急性反応よりも慢性炎症で目立つ。
- d マクロファージ:組織内で異物処理、抗原提示、サイトカイン産生を行うが、急性期滲出液の最多細胞は好中球である。
覚えるポイント
急性炎症=好中球、慢性炎症=リンパ球・形質細胞・マクロファージ。歯周炎で骨吸収が進むと破骨細胞が働くが、その所在は骨表面である。