32AM030|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
水に難溶性の多糖はどれか。1つ選べ。
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正解: a
正答
a:ムタン
この問題のポイント
う蝕関連菌がショ糖から作る菌体外多糖のうち、α-1,3結合を多く含むムタンは水に溶けにくく、細菌の歯面付着とプラーク基質形成に寄与する。
解説
Streptococcus mutansなどはグルコシルトランスフェラーゼを用い、ショ糖からグルカンを合成する。α-1,3結合が多い不溶性グルカンがムタンで、粘着性が高く、細菌をエナメル質表面へ保持して成熟バイオフィルムを形成する。一方、α-1,6結合主体のデキストランは比較的水溶性である。レバンとイヌリンはグルコース重合体ではなくフルクトース重合体のフルクタンで、エネルギー貯蔵にも利用される。名称だけでなく、構成糖、結合様式、溶解性、う蝕での役割を対応させると区別しやすい。
選択肢の確認
- a ムタン:α-1,3グルコシド結合に富む不溶性グルカンで、プラークの粘着性骨格を作るため該当する。
- b レバン:フルクトースが主にβ-2,6結合した水溶性フルクタンで、ムタンとは構成糖も溶解性も異なる。
- c イヌリン:β-2,1結合を主体とするフルクトース重合体で、水溶性食物繊維として知られ、不溶性グルカンではない。
- d デキストラン:α-1,6結合が主体の水溶性グルカンで、α-1,3結合主体の難溶性ムタンと対照的である。
覚えるポイント
ムタン=不溶性グルカン・α-1,3、デキストラン=水溶性グルカン・α-1,6。レバンとイヌリンはフルクタンとして別群に置く。