32AM040|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
髄床底に穿孔を認めた下顎左側第一大臼歯に根管治療後、外科的歯内療法を実施した。 術前術後の口腔内写真(別冊午前No.6 A、B)を別に示す。 この治療法はどれか。1つ選べ。

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正解: c
正答
c:歯根分離
この問題のポイント
術後写真では下顎第一大臼歯の近心根と遠心根の間を切断して独立させているが、両方の歯根と対応する歯冠部は残されている。これは歯根分離〈bicuspidization〉である。
解説
髄床底穿孔や根分岐部病変をもつ下顎大臼歯では、保存可能性、根管治療、歯周支持、清掃性を評価して外科的歯内療法を選ぶ。歯根分離は歯冠から根分岐部までを近遠心的に切断し、複根歯を二つの単根歯様に分けて両根を保存する方法である。術後は分離面の形態修正と補綴処置を行い、歯間部を清掃できる形にする。写真Bには切断線がある一方、近心根・遠心根とも残存しているため、一方の根を除去する歯根切断やヘミセクションではない。
選択肢の確認
- a 根尖切除:根尖部の病変に対し歯根先端を外科的に切除し逆根管充填などを行う術式で、根分岐部を縦に分ける写真ではない。
- b 歯根切断:多根歯の保存困難な一根を歯冠から切り離して根だけを除去する方法で、画像のように両根を残す操作と異なる。
- c 歯根分離:歯冠と根分岐部を切断し、近心根側と遠心根側を別々に保存する術式で、術後写真の二分された形態に一致する。
- d ヘミセクション:歯冠を分割したうえで病変側の歯根とそれに対応する歯冠半分を一塊として除去するため、片側が欠損する。
覚えるポイント
歯根分離=両根を残す、ヘミセクション=歯冠半分と一根を除去、歯根切断=一根のみ除去、根尖切除=根の先端を除去。術後像で何が残っているかを数える。