33PM038|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
65歳の女性。上顎右側犬歯の違和感を主訴として来院した。3か月前から咬合痛があり、他院で治療をしたが改善しなかったため、外科的歯内療法が行われることになった。レトロチップを用いて根尖部の窩洞形成を行っている時のマイクロスコープ写真を別に示す。次の操作に使用する材料はどれか。1つ選べ。

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正解: d
正答
d:強化型酸化亜鉛ユージノールセメント〈EBAセメント〉
この問題のポイント
根尖切除後にレトロチップで逆根管窩洞を形成した次の操作は、根尖側からの逆根管充填です。選択肢では封鎖性と強度を高めたEBAセメントを用います。
解説
外科的歯内療法では病変を掻爬し、根尖部を切除して、切断面から超音波レトロチップで根管軸に沿う窩洞を形成します。次に窩洞を乾燥・止血し、根管系と根尖周囲組織の交通を遮断する逆根管充填材を填入します。EBAセメントは酸化亜鉛ユージノールセメントをo-エトキシ安息香酸などで強化し、従来材より機械的強度と封鎖性を高めた材料です。現在はMTA等も用いられますが、提示肢ではEBAが適合します。
選択肢の確認
- a 水硬性仮封材:窩洞の一時封鎖に用いる材料で、根尖周囲組織へ接する恒久的な逆根管充填には強度・封鎖性が不足します。
- b 水酸化カルシウム製剤:根管貼薬や直接覆髄などに用いますが、形成した逆根管窩洞を恒久的に封鎖する材料ではありません。
- c ガッタパーチャポイント:通常の根管内を歯冠側から充填する主体材料で、外科的に形成した根尖窩洞へ直接詰める選択ではありません。
- d 強化型酸化亜鉛ユージノールセメント〈EBAセメント〉:逆根管窩洞へ填入して根管を根尖側から封鎖できる強化セメントです。
覚えるポイント
レトロチップ形成の次は逆根管充填です。材料には封鎖性、生体親和性、湿潤環境への適応、寸法安定性が求められます。