33AM051|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
70歳の男性。口蓋の違和感を主訴として来院した。2か月前から症状を自覚するようになり、改善しないという。喘息のため、ステロイド吸入薬による治療を受けているという。初診時の口腔内写真を別に示す。原因として考えられるのはどれか。1つ選べ。

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正解: a
正答
a:Candida albicans
この問題のポイント
吸入ステロイド薬は口腔・咽頭に沈着すると局所免疫を抑制します。写真の口蓋にみられる白色苔状病変と組み合わせ、口腔カンジダ症を考えます。
解説
Candida albicansは口腔常在真菌の一つで、通常は他の微生物や宿主防御と平衡しています。吸入ステロイドが口蓋・咽頭に残ると上皮の免疫反応が低下し、Candidaが菌糸を形成して増殖しやすくなります。写真のような白色苔状膜を形成する偽膜性カンジダ症では、白苔を擦過すると発赤した面が現れることがあります。吸入後の洗口、スペーサー使用、義歯清掃などで予防し、必要時は抗真菌薬を用います。
選択肢の確認
- a Candida albicans:吸入ステロイドで局所防御が低下した口腔に偽膜性白色病変を作る真菌で、本例に合致します。
- b Tannerella forsythia:歯肉縁下バイオフィルムにみられるグラム陰性偏性嫌気性の歯周病関連菌で、口蓋白苔を作る真菌ではありません。
- c Actinomyces viscosus:歯面プラークの初期定着や根面う蝕に関連するグラム陽性桿菌で、本例の真菌性白色病変の原因ではありません。
- d Prevotella intermedia:歯周炎や姊娠関連歯肉炎に関与する黒色色素産生性のグラム陰性嫌気性桿菌です。
覚えるポイント
「吸入ステロイド+口蓋・咽頭の白苔」は口腔カンジダ症の典型です。吸入薬を自己中止させるのではなく、吸入手技、吸入後の洗口、器具の手入れを確認します。