32AM079|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
80 歳の男性。口が乾くことを主訴として来院した脳梗塞の既往があり、居宅療養中である。RSSTは3回/30秒、BDR はすべて自立である。歯科医師の指示で、液状タイプの保湿剤の使用方法を指導することになった。 指導内容はどれか。1 つ選べ。
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正解: b
正答
b:適量を口に含ませ、20〜30秒すすぐ。
この問題のポイント
液状タイプの口腔保湿剤は、洗口できる人が適量を口に含み、口腔全体へ行き渡らせてから吐き出す。ADLが自立しRSSTも3回なら、本人による20〜30秒のすすぎを指導できる。
解説
液状保湿剤は粘膜へ薄く広がり、乾燥感や粘膜摩擦を軽減する。使用者が指示理解と吐き出しを行えることを確認し、製品指定量を含んで頬・舌を動かし20〜30秒すすぐ。使用後に水で洗い流すと保湿成分まで除かれるので、原則としてそのまま作用させる。脳梗塞歴があっても、本例は日常生活動作が自立し反復唾液嚥下テストも3回であるため、最初から介助塗布を選ぶ根拠はない。むせや湿性嗄声があれば方法を再評価する。
選択肢の確認
- a 使用後、水でうがいする。:水洗すると粘膜表面の保湿成分が流され、持続効果を弱めるため、製品指示がない限り行わない。
- b 適量を口に含ませ、20〜30秒すすぐ。:液状製剤を自力で口腔全体へ分布させる標準的な使い方で、本例の自立度にも合う。
- c 自分で歯ブラシにつけて、口腔内になじませる。:歯ブラシは乾燥粘膜を傷付けるおそれがあり、液状剤をすすぐという剤形の利点も生かせない。
- d 介助者がスポンジブラシを用いて、口腔内全体に塗布する。:すすぎや吐出ができない要介助者向けの方法で、すべて自立している本例には過剰な介助である。
覚えるポイント
保湿剤は液状=含んですすぐ、ジェル=清潔な指やスポンジで薄く塗る。使用後は水洗せず、嚥下機能とセルフケア能力で方法を選ぶ。