32AM101|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
58 歳の男性。部分床義歯製作のため、付加型シリコーンゴム印象材を用いて精密印象採得を行うことになった。 精密印象採得に先立ちブロックアウトの準備をするよう指示を受けた。器具・器材の写真(別冊午前No .42) を別に示す。 準備するのはどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: a
正答
a:①
この問題のポイント
写真①は棒状のユーティリティワックスである。部分床義歯の精密印象で個人トレーが歯の強いアンダーカットへ入り込まないよう、該当部をワックスでブロックアウトする。
解説
部分欠損歯列では残存歯の傾斜や歯間部にアンダーカットが存在する。付加型シリコーン印象材は弾性をもつが、個人トレー用レジンやトレー辺縁が深いアンダーカットへ嵌入すると撤去困難や歯・材料の損傷を起こす。そこで精密印象前に、①の軟らかいワックスを歯間やポンティック下などへ適合し、不要な凹部を埋める。必要な義歯設計上のアンダーカットまで無差別に消さず、印象撤去方向を考えて範囲を決める。
選択肢の確認
- a ①:細い棒状のユーティリティワックスは手指で軟化・賦形しやすく、口腔内の局所的アンダーカットを封鎖できる。
- b ②:板状のベースプレートワックスは咬合床や蝋義歯の形成に用いる材料で、狭い歯間部の局所ブロックアウトには扱いにくい。
- c ③:オートミックス型シリコーン印象材のカートリッジとディスペンサーで、ブロックアウト後の印象採得には使うが凹部封鎖材ではない。
- d ④:デンタルフロスは歯間清掃や補綴物の接触確認に使い、アンダーカットを体積的に埋めてトレー嵌入を防ぐことはできない。
覚えるポイント
ブロックアウトは印象・トレーの撤去を妨げる不要なアンダーカットをワックスで埋める操作。部分床義歯では挿入方向と維持に必要なアンダーカットを区別する。