32AM103|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
8歳の女児。歯の痛みを主訴として来院した。自閉スペクトラム症と診断され、感覚過敏があるという。 歯科診療時の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: b・c
正答
b:視覚的な情報を活用する。、c:毎回同じユニットを使用する。
この問題のポイント
自閉スペクトラム症では予定の見通しと環境の一貫性が安心につながる。写真カードや手順表を用い、診療室・ユニット・担当者をできるだけ固定する。
解説
感覚過敏と予測困難性がある児には、処置を小さな手順へ分け、絵カード、実物、タイマーなどで「何を、どの順番で、いつ終えるか」を示す。毎回同じ診療ユニットや時間帯を選べば、照明、音、におい、座る位置の変化を減らせる。イヤーマフはタービン音や吸引音への聴覚過敏を軽減する合理的配慮であり、安全な意思疎通ができる範囲で使用を認める。痛みの原因歯には早期処置も必要である。
選択肢の確認
- a 負の強化を行う。:不快刺激の除去で行動頻度を高める学習手続きだが、感覚過敏児への基本対応として罰的・不快な働き掛けを設定しない。
- b 視覚的な情報を活用する。:言語だけより写真や絵の手順表が理解と予測を助け、終了までの見通しを持ちやすくする。
- c 毎回同じユニットを使用する。:環境の同一性を保つことで予期しない感覚刺激を減らし、学習した診療ルーティンを再現できる。
- d 治療中イヤーマフは外してもらう。:聴覚過敏への遮音は苦痛軽減に役立つため、合図方法を決めた上で装着を認めるのが望ましい。
覚えるポイント
自閉スペクトラム症への歯科対応は構造化・視覚化・予告・環境固定。感覚過敏には音、光、触覚を調整し、本人に有効な補助具を尊重する。