32AM110|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
68歳の男性。食事の時うまく飲み込めないことを主訴として来院した。 食塊形成ができず、口腔や咽頭に食物が残留し、嚥下後の誤嚥がみられる。診断の結果、直接訓練を行うことになった。 訓練に使用する食材の側方からの写真(別冊午前No.49A)および斜め上方からの写真(別冊午前No.49B)を別に示す。 この訓練はどれか。1つ選べ。

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正解: b
正答
b:嚥下の訓練
この問題のポイント
写真の食材は表面が滑らかで均質、適度にまとまり、スプーン上で形を保つゼリー状訓練食である。実際に食物を嚥下させる直接的な嚥下訓練に用いる。
解説
直接訓練は、嚥下機能評価に基づき安全性を確認した食品を実際に摂取して行う。写真のゼリーはばらけにくく、咀嚼をほとんど要さず、付着性が低く一塊で咽頭へ送りやすい。食塊形成困難と嚥下後誤嚥がある患者では、一口量、姿勢、複数回嚥下や交互嚥下を調整し、口腔・咽頭残留と声質・呼吸を確認する。ゼリーなら常に安全とは限らないため、患者ごとの検査所見と監視が前提となる。
選択肢の確認
- a 脱感作:口腔周囲への触刺激を弱いものから段階的に与えて過敏を軽減する間接訓練で、食物を飲み込む写真の用途とは異なる。
- b 嚥下の訓練:まとまりやすいゼリーを用い、実際の送り込み・嚥下・残留除去を反復する直接訓練である。
- c 鼻咽腔閉鎖訓練:ブローイングや発声で軟口蓋挙上を促すもので、スプーン上の訓練食は必要としない。
- d 筋のリラクゼーション:マッサージや姿勢調整で過緊張を和らげる間接的介入であり、食塊を用いる摂取訓練ではない。
覚えるポイント
食物を使うのが直接訓練、使わない運動・刺激が間接訓練。開始食は均質、凝集性良好、低付着性で、一口量と残留を観察する。