32PM008|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
β-ラクタム系抗菌薬の作用機序はどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: c
正答
c:細胞壁合成阻害
この問題のポイント
β-ラクタム系抗菌薬はペニシリン結合タンパク質へ結合し、ペプチドグリカンの架橋形成を阻害する。細胞壁が弱くなり、増殖中の細菌が溶菌する。
解説
ペニシリン、セフェム、カルバペネムなどはβ-ラクタム環をもち、細胞壁合成最終段階のトランスペプチダーゼ反応を阻害する。哺乳類細胞にはペプチドグリカン壁がないため選択毒性を示す。効果は時間依存性で、活発に増殖して壁を作る細菌に強い。耐性機序にはβ-ラクタマーゼによる薬剤分解、標的PBPの変化、透過性低下などがある。
選択肢の確認
- a 細胞膜障害:ポリミキシン系などが膜の透過性を破壊する作用で、β-ラクタム薬のPBP阻害とは異なる。
- b 核酸合成阻害:ニューキノロンのDNAジャイレース阻害やリファンピシンのRNAポリメラーゼ阻害が代表である。
- c 細胞壁合成阻害:PBPへ結合してペプチドグリカン架橋を妨げ、浸透圧に耐えられない細菌を溶菌させる。
- d タンパク質合成阻害:マクロライド、テトラサイクリン、アミノグリコシドなどが細菌リボソームへ作用する機序である。
覚えるポイント
β-ラクタム=PBP=ペプチドグリカン架橋阻害=細胞壁。耐性ではβ-ラクタマーゼとPBP変化を押さえる。