32PM043|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
17歳の男子。上顎左側中切歯の歯冠破折を主訴として来院した。直前に自転車で転倒したという。自発痛はない。 浸潤麻酔後、直接覆髄を行うことになった。初診時の口腔内写真(別冊午後No.11A)とエックス線画像(別冊午後No.11 B)を別に示す。 最初に行うのはどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c:ラバーダム防湿
この問題のポイント
写真Aは外傷直後の小さな露髄を伴う歯冠破折で、生活歯髄を保存する直接覆髄を予定している。浸潤麻酔後は、清潔な処置野を確保するラバーダム防湿を最初に行う。
解説
外傷性露髄の予後には、細菌汚染を抑えて確実に封鎖することが重要である。麻酔後にラバーダムを装着すれば、唾液・血液の混入を防ぎ、洗浄液や小器具から患者を保護できる。その清潔な術野で露髄部を洗浄し、生理食塩水や適切な薬液を含ませた綿球で止血を確認してから、水酸化カルシウム製剤やMTA系材料などの覆髄材を置き、修復する。覆髄材を先に置けば汚染や出血で密着が妨げられる。
選択肢の確認
- a 覆髄薬の貼付:露髄部の清掃と止血が得られた後に行う工程であり、唾液に汚染されたまま最初に貼付しない。
- b 露髄部の止血:歯髄状態の評価にも重要だが、まずラバーダムで唾液を遮断した清潔な環境を作ってから実施する。
- c ラバーダム防湿:処置野の無菌性、乾燥、器具・薬液の誤嚥防止を確保する基盤で、麻酔後の最初の操作となる。
- d 次亜塩素酸ナトリウムによる清掃:適切な濃度で止血・消毒に使う場合もあるが、防湿前に口腔内へ適用する手順ではない。
覚えるポイント
直接覆髄は防湿→清掃・止血→覆髄材→緊密な修復。外傷からの時間、露髄の大きさ、止血可能性も歯髄保存の判断材料となる。