32PM048|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
70歳の男性。上下顎義歯の不適合による咀嚼困難を主訴として来院した。 診察の結果、上下顎全部床義歯を製作することになった。完成した上下顎新義歯試適時の口腔内写真(別冊午後No.16A)とその後に行ったある検査時の口腔内写真(別冊午後No.16B)を別に示す。 この検査で確認できるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d:義歯床粘膜面の適合状態
この問題のポイント
写真Bは新義歯装着後、綿ロールを介在させて咬ませ、適合試験材を床粘膜面へ均等に圧接する検査である。粘膜面の強い接触や浮きを調べる。
解説
全部床義歯の適合検査では、義歯床粘膜面に薄く塗布した適合試験材を口腔内で顎堤へ圧接し、その残り方から圧迫部や適合不良部を判定する。強く当たる部位では材料が薄く抜け、隙間のある部位では厚く残る。左右の綿ロールを臼歯部で咬ませると、義歯へおおむね均等な垂直圧を加えやすい。床縁の長さは機能運動や辺縁封鎖、咬合接触は咬合紙、研磨面は頰舌の筋活動との関係で別に評価する。
選択肢の確認
- a 義歯床縁の長さ:頰・口唇・舌の機能運動、疼痛部位、辺縁封鎖の状態から評価し、粘膜面適合材の圧接像だけでは決めない。
- b 義歯の咬合接触状態:中心・偏心位の人工歯接触は咬合紙やワックスで検査し、床内面の材料残存とは評価対象が異なる。
- c 義歯床研磨面の適合状態:研磨面は舌・頰・口唇に接する外面で、写真の検査材を塗る顎堤側の内面ではない。
- d 義歯床粘膜面の適合状態:試験材の菲薄部と厚い残存部を読み、顎堤粘膜への過圧や浮き上がりを確認できる。
覚えるポイント
適合試験材は床粘膜面、咬合紙は人工歯咬合面、機能運動は床縁を評価する。義歯面の名称と検査法を対応させる。