32PM049|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
8 歳の男児。舌下面の異常を主訴として来院した。1 年前から同症状の再発と消失を繰り返しているという。 腫瘤は無痛性である。初診時の口腔内写真(別冊午後No.17)を別に示す。 本病変の内部に含まれるものとして考えられるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: b
正答
b:粘液
この問題のポイント
写真は舌下面に生じた透明感のある無痛性の小腫瘤で、再発と消失を繰り返す。小唾液腺由来の粘液囊胞が考えられ、内部には流出・貯留した唾液粘液を含む。
解説
粘液囊胞は、外傷などで小唾液腺導管が損傷して粘液が周囲組織へ漏出する溢出型、または導管閉塞で貯留する型として生じる。小児・若年者の下唇に多いが、舌下面のBlandin-Nuhn腺にも発生する。自潰すると一時的に小さくなるものの、粘液産生が続けば再び膨隆するため、再発と消失という経過に合う。血管病変なら青紫色や圧迫退色、類皮囊胞なら角化物、線維腫なら充実性で持続的な結節が手掛かりとなる。
選択肢の確認
- a 血液:血管腫や静脈奇形では血液を含み、青紫色、圧迫による退色、柔らかい圧縮性などを示しやすい。
- b 粘液:小唾液腺導管から漏れた唾液が貯留し、半透明の膨隆が破れては再発する臨床経過を説明する。
- c 角化物:類皮囊胞・類表皮囊胞では角化物を含むが、通常は口底正中付近で緩徐に増大し、短期間に消失を繰り返さない。
- d 線維組織:刺激性線維腫は線維性結合組織からなる充実性腫瘤で、粘膜色の硬い結節として持続する。
覚えるポイント
若年者、無痛、半透明、増減・自潰を反復すれば粘液囊胞。舌下面では前舌腺由来、口底の大きな病変ではガマ腫も考える。