32PM052第32回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

8 歳の男児。前歯部で食物が噛み切れないことを主訴として来院した。 初診時の口腔内写真(別冊午後No.20)を別に示す。 考えられる原因はどれか。1 つ選べ。

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正解: d

正答

d:舌突出癖

この問題のポイント

写真は臼歯を咬合させても上下前歯が接触しない前歯部開咬である。嚥下や安静時に舌を前歯間へ押し出す習癖は、前歯萌出を妨げて開咬を生じさせる。

解説

舌突出癖では嚥下時に舌尖が上下切歯の間へ入り、反復する前方圧と舌の介在によって前歯部の垂直的萌出が阻害される。前歯で食物を噛み切れないという訴えと、写真の上下切歯間の垂直的空隙が一致する。口呼吸、低位舌、長期の吸指癖なども開咬に関係するため、安静時舌位、嚥下時の口輪筋緊張、発音、鼻咽腔の状態まで評価する。

選択肢の確認

  • a 咬唇癖:下唇を上顎前歯の裏側へ咬み込む習癖では、上顎前歯唇側傾斜と下顎前歯舌側傾斜、オーバージェット増大を生じやすい。
  • b 咬爪癖:爪を噛む力は切縁摩耗、局所的な歯の傾斜、歯周組織への負担を起こし得るが、典型的な全前歯部開咬の原因ではない。
  • c 弄唇癖:唇を吸う・触る反復動作は前歯の傾斜へ影響することがあるものの、写真の垂直的空隙を最も直接説明しない。
  • d 舌突出癖:舌が上下切歯間へ持続的・反復的に介在して前歯の萌出と接触を妨げ、前歯部開咬を形成する。

覚えるポイント

舌突出癖は前歯部開咬、咬唇癖は上顎前突・大きなオーバージェットと関連付ける。形態だけでなく嚥下時舌運動を観察する。

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