32PM057|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
8 歳の男児。歯並びが気になることを主訴として来院した。初診時の口腔内写真(別冊午後No.24)を別に示す。 上顎中切歯間の空隙の原因として考えられるのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: b・d
正答
b:正中埋伏過剰歯、d:側切歯の先天性欠如
この問題のポイント
写真は8歳児の著明な上顎正中離開である。中切歯間に存在する過剰歯は萌出方向を妨げ、側切歯欠如は歯列弓内の空隙を余らせて離開を残す。
解説
上顎中切歯萌出期には側切歯歯胚の位置による一過性の正中離開もみられるが、空隙が大きい、左右中切歯の萌出方向が不自然、正中に硬組織が疑われる場合は画像検査で過剰歯を確認する。正中埋伏過剰歯は中切歯の萌出・歯根発育を偏位させ、空隙閉鎖を妨げる。側切歯が先天欠如すれば歯冠幅径の総和が小さくなり、左右の中切歯・犬歯周囲に余剰空隙が生じる。
選択肢の確認
- a 前歯部叢生:歯を並べる空隙が不足して重なりや捻転を生じる状態であり、歯間空隙が広く残る原因とは反対である。
- b 正中埋伏過剰歯:中切歯間の骨内に介在して萌出経路と歯軸を乱し、正中離開を持続させる代表的局所因子である。
- c 中切歯の異所萌出:片側中切歯の位置異常や非対称な萌出を生じ得るが、左右対称の正中空隙を作る典型的原因としては選ばない。
- d 側切歯の先天性欠如:歯列弓に対して歯冠幅径が不足し、中切歯遠心側を含む余剰空隙によって正中離開が残りやすい。
覚えるポイント
小児の正中離開では年齢と側切歯萌出を確認し、持続例は過剰歯、側切歯欠如、上唇小帯、歯冠幅径と歯列弓長の不調和を調べる。