35PM057|第35回 歯科衛生士国家試験 過去問
6歳の男児。左側の奥歯でうまく噛めないことを主訴として保護者と来院した。2年前から徐々に咬み合わせが悪くなったという。疼痛はない。初診時の口腔内写真を別に示す。考えられるのはどれか。1つ選べ。

解答・解説を見る
正解: c
正答
c:低位乳歯
この問題のポイント
無痛で徐々に咬合面が周囲より低くなる乳歯の写真所見から、低位乳歯を診断する問題です。骨性癒着が背景にあることが多いです。
解説
低位乳歯は歯と歯槽骨が骨性癒着し、歯の萌出が止まる一方で周囲の歯槽突起と隣在歯が成長・萌出を続けるため、相対的に咬合面が沈んで見える状態です。打診で高い金属音を示すことがあり、進行すると隣在歯の傾斜、対合歯の挺出、後継永久歯の萌出障害につながります。年齢、程度、後継歯の位置を画像で評価します。
選択肢の確認
- a 咬耗:咬合接触で歯質がすり減る状態で、歯全体が歯槽内に低位となる所見とは異なります。
- b 異所萌出:歯が正常な萌出経路から外れる状態で、本例の沈下様所見を説明しません。
- c 低位乳歯:無痛性に周囲咬合面より低くなり、経年的に目立つ経過と一致します。
- d エナメル質減形成:形成期障害による表面欠損・変色が中心で、咬合高径全体の低下ではありません。
覚えるポイント
低位乳歯は『骨性癒着、金属音、周囲が成長して相対的に沈む、後継歯への影響』を関連付けます。