32PM099|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
38歳の男性。昨晩歯が痛くて眠れなかったことを主訴として来院した。 診断の結果、下顎右側第一大臼歯に装着されている金属冠を除去することになった。 器具の写真(別冊午後No.44)を別に示す。 準備するのはどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a:①
この問題のポイント
図①は金属切削用のカーバイドバーです。全部金属冠を除去するときは冠を頬舌方向などに切断し、溝を広げてから冠除去器で開いて撤去します。
解説
鋳造金属冠の除去では、まず注水下で金属切削能の高いクロスカット形態のカーバイドバーを用い、冠表面から金属層を切断します。下層の歯質やコアへ達する直前で慎重に止め、切断溝へ器具を入れて冠を変形・分割して外します。図①は側面の刃で金属を効率よく切る形態です。図②は研磨用ポイント、③は球状バー、④は研削・研磨用ポイントであり、厚い金属冠に直線的な切断溝を形成する第一選択ではありません。急性痛があるため、冠除去後は支台歯のう蝕、歯髄・根尖、咬合を診査します。
選択肢の確認
- a ①:クロスカットのカーバイド刃が金属冠を効率よく切削し、除去用の縦溝形成に適します。
- b ②:白色の研磨用ポイントは表面仕上げに使う形態で、金属冠を切断する切削効率が不足します。
- c ③:球状バーはう蝕除去やアクセス形成などに使いますが、冠を線状に分割する形態ではありません。
- d ④:砥粒をもつポイントは研削・仕上げ用で、金属冠切断にはカーバイドバーを優先します。
覚えるポイント
冠除去では、切削熱を防ぐ注水、軟組織保護、金属片の吸引、支台歯を削らない深さ管理が重要です。冠を無理に牽引して歯根へ力を掛けません。