32PM104第32回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

51歳の男性。上顎右側第一大臼歯の冷水痛を主訴として来院した。 う蝕症第2 度と診断され、メタルインレー修復を行うことになった。使用する印象材の写真(別冊午後No.46)を別に示す。 印象採得時の温度はどれか。1 つ選べ。

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正解: c

正答

c:約60 ℃

この問題のポイント

写真はシリンジへ装填して支台歯周囲へ注入する寒天印象材です。可逆性ハイドロコロイドをゾル状態で保持して使用する温度は約60~65℃です。

解説

寒天印象材は加熱でゾル、冷却でゲルとなる可逆性ハイドロコロイドです。まず約100℃で十分に液化し、その後約60~65℃の保存槽でゾル状態を保ちます。精密印象ではシリンジ材料を支台歯・窩洞周囲へ注入し、寒天用水冷トレーまたはアルジネートとの連合印象でゲル化させます。約25℃・35℃では材料がすでにゲル化してシリンジから細部へ流れず、約90℃のまま口腔内へ用いれば熱傷を生じます。温度管理と時間を守ることが流動性、弾性、細部再現に直結します。

選択肢の確認

  • a 約25 ℃:室温付近では寒天がゲル化して流動性を失い、形成窩洞や辺縁へ注入できません。
  • b 約35 ℃:体温に近い温度でも使用前のゾル保存には低過ぎ、シリンジ材料が固まり始めます。
  • c 約60 ℃:液化後の寒天を流動性あるゾルとして保存・注入できる温度域に相当します。
  • d 約90 ℃:液化には近い高温ですが、そのまま口腔へ注入すると粘膜・歯髄への熱傷リスクがあります。

覚えるポイント

寒天は「約100℃で液化―約60~65℃で保存―口腔内で冷却・ゲル化」です。アルジネートは化学反応で硬化するため、この可逆的温度変化とは異なります。

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