32PM107|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
上顎前歯部が欠損すると発音が困難になる語音はどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: b・d
正答
b:チ、d:レ
この問題のポイント
「チ」と「レ」は舌尖・舌前方を上顎前歯部の口蓋側から歯槽部付近へ近づけて作る歯茎音です。上顎前歯欠損で接触点と呼気の通路が変わると発音しにくくなります。
解説
日本語の「チ」は舌前方と上顎前歯後方・歯槽部で一度狭窄を作り、摩擦を伴って開放する破擦音です。「レ」は舌尖を上顎歯槽部へ短く接触させる弾音です。上顎前歯が欠損すると舌の定位が不安定になり、前方へ呼気が漏れて明瞭度が低下します。一方、「キ」は舌背後方と軟口蓋で作る軟口蓋音、「マ」は上下口唇を閉じて鼻腔へ共鳴させる両唇鼻音なので、上顎前歯の有無への依存が比較的小さい音です。義歯では前歯排列と口蓋形態も発音へ影響します。
選択肢の確認
- a キ:舌背後部を軟口蓋へ接近・接触させて作るため、上顎前歯部は主な構音点ではありません。
- b チ:舌前方と上顎前歯後方・歯槽部の狭窄および呼気制御が必要で、前歯欠損の影響を受けます。
- c マ:上下口唇の閉鎖と鼻腔共鳴で作る両唇音なので、上顎前歯との舌接触を必要としません。
- d レ:舌尖を上顎前歯後方の歯槽部へ瞬間的に当てるため、前歯欠損で定位しにくくなります。
覚えるポイント
構音点は、マ=両唇、チ・レ=歯茎付近、キ=軟口蓋です。前歯義歯の試適ではサ・タ・ラ行なども発音させて排列と口蓋形態を確認します。