32PM109|第32回 歯科衛生士国家試験 過去問
4 歳の男児。転居に伴い前医からの紹介で来院した。初診時の口腔内写真(別冊午後No.49)を別に示す。 障害されていると考えられるのはどれか。2 つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・b
正答
a:飲水、b:呼吸
この問題のポイント
写真では口蓋・歯槽部に裂がみられ、口腔と鼻腔の隔壁が連続していません。口腔内圧を保つ飲水と、口腔・鼻腔を分離した呼吸経路が障害されます。
解説
口蓋裂では硬口蓋・軟口蓋の閉鎖不全により口腔と鼻腔が交通します。乳幼児期には口腔内の陰圧を十分作れず吸啜しにくく、液体が鼻腔へ逆流し、飲水と嚥下の協調が障害されます。また鼻咽腔の形態と閉鎖機能が不十分なため、呼吸時の口腔・鼻腔気流の分離が損なわれ、鼻咽腔の問題や口呼吸を伴い得ます。手術歴、瘻孔、鼻咽腔閉鎖、聴覚、構音、栄養も多職種で評価します。口蓋裂単独が全身の粗大運動発達や免疫系を直接障害するわけではありません。
選択肢の確認
- a 飲水:口腔内圧を作りにくく、液体が裂を通って鼻腔へ漏れるため、安全で効率的な飲水が妨げられます。
- b 呼吸:口腔・鼻腔を隔てる口蓋が連続しないため気流経路の分離が不十分となり、呼吸様式へ影響します。
- c 運動発達:口蓋裂は口腔顎顔面の形態異常で、四肢・体幹の運動発達を直接低下させる所見ではありません。
- d 免疫機能:裂そのものは免疫細胞や抗体産生の障害ではなく、免疫不全を示す口腔所見でもありません。
覚えるポイント
口蓋裂は哺乳・飲水、嚥下、呼吸、構音、聴覚、歯列咬合へ影響します。歯科、形成外科、耳鼻科、言語聴覚、栄養が成長に沿って連携します。