33AM042|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
37歳の男性。下顎右側第二大臼歯の冷水痛を主訴として来院した。二次う蝕によるコンポジットレジン修復の一部脱離が認められた。脱離している部分に対して、補修修復が行われることになった。初診時の口腔内写真(A)、窩洞形成後の口腔内写真(B)およびコンポジットレジン填塞直後の口腔内写真(C)を別に示す。この処置に用いたのはどれか。2つ選べ。

2つ選択
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正解: a・d
正答
a:正リン酸、d:シランカップリング剤
この問題のポイント
既存コンポジットレジンの一部を残して補修するには、歯質のエッチングと、旧レジン表面に露出した無機フィラーへの化学的接着を組み合わせます。
解説
写真Bでは二次う蝕と劣化した修復体を必要範囲で除去し、保存できる旧コンポジットレジンを残しています。正リン酸はエナメル質に微細な脱灰構造をつくり、レジンタグによる機械的結合を得るために用います。シランカップリング剤は、一方でガラス系無機フィラーのシラノール基と、他方で新しいレジンのメタクリレート基と結合し、新旧材料の接着を改善します。
選択肢の確認
- a 正リン酸:エナメル質を選択的にエッチングし、ボンディング材の機械的嵌合を得るために用います。
- b ポリカルボン酸:グラスアイオノマーセメントの歯面処理などに用いられますが、本例のコンポジットレジン補修の主要なエッチング剤ではありません。
- c 硫黄含有プライマー:貴金属表面とレジンの接着を改善する機能性モノマーで、ガラスフィラーの補修面に選ぶ処理剤ではありません。
- d シランカップリング剤:旧レジンに露出したガラスフィラーと新規レジンを化学的に介在するため必要です。
覚えるポイント
補修修復では「歯質=正リン酸と接着システム」、「ガラス系フィラー=シラン」、「貴金属=硫黄含有プライマー」と被着面ごとに使い分けます。