33AM053|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
4歳の女児。悪習癖により歯列異常が生じることを母親が心配して来院した。悪習癖を行っている時の写真を別に示す。この行為によって増加するのはどれか。1つ選べ。

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正解: c
正答
c:オーバージェット
この問題のポイント
写真は拇指を口腔内に入れて吸う拇指吸引癖を示しています。指が上顎前歯を唇側へ、下顎前歯を舌側へ加圧するため、上下切歯の水平的被蓋量が増えます。
解説
長期の拇指吸引癖では、拇指腹が上顎切歯を唇側傾斜させ、拇指背や下唇の圧が下顎切歯を舌側傾斜させます。その結果、上顎切歯が下顎切歯より前方に出る距離、すなわちオーバージェットが増大します。また指が前歯部の萌出を妨げて前歯部開咬を生じ、頰筋圧と舌圧の不均衡で上顎歯列弓が狭窄し、臼歯部反対咬合を伴うこともあります。影響は癖の強さ、頻度、持続時間で変わります。
選択肢の確認
- a オーバーバイト:上下切歯の垂直的被蓋量で、拇指が前歯間に入って萌出を妨げると開咬となり、通常は増加せず減少します。
- b 上顎歯列弓幅径:持続的な頰筋圧と舌の位置低下で上顎歯列弓は狭くなりやすく、幅径が増加する方向ではありません。
- c オーバージェット:上顎切歯の唇側傾斜と下顎切歯の舌側傾斜により、上下切歯間の水平的距離が増えます。
- d トゥースサイズレイシオ:上下顎歯の歯冠幅径の比率であり、生来的な歯の大きさで決まるため拇指吸引癖で増加しません。
覚えるポイント
拇指吸引癖の代表的影響は「オーバージェット増大・前歯部開咬・上顎歯列弓狭窄」です。年齢だけでなく、癖の頻度と持続時間、子どもの心理状態を評価して対応します。