33AM055|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
20歳の女性。前歯部叢生を主訴として来院した。初診時の口腔内写真を別に示す。上顎右側犬歯の不正咬合はどれか。2つ選べ。

2つ選択
解答・解説を見る
正解: b・d
正答
b:低位、d:唇側転位
この問題のポイント
口腔内写真で上顎右側犬歯は、隣在歯の咬合線まで萌出せず歯冠が高い位置に残り、歯列弓の唇側に外れています。垂直的異常と水平的異常を両方表現します。
解説
永久犬歯は切歯・小臼歯より後に萌出するため、歯列弓のスペースが不足すると正常萌出位置を確保できず、低位唇側転位を生じやすい歯です。写真の上顎右側犬歯は切縁・咬頭が咬合平面へ十分に達していないため低位です。また歯列弓の中ではなく明らかに唇側に萌出しているため唇側転位です。一つの歯に垂直的異常と唇舌的異常が併存することを読み取ります。
選択肢の確認
- a 移転:本来異なる歯種が萌出する位置を互いに入れ替える歯の交換性異常で、写真で犬歯と隣在歯の位置が交換した所見はありません。
- b 低位:犬歯の咬頭が咬合平面まで達せず、隣在歯より歯肉側の高い位置に残っているため該当します。
- c 遠心傾斜:歯軸の歯冠側が遠心方向へ傾いた状態をいいますが、本写真の主要所見は唇側への位置異常と垂直的低位です。
- d 唇側転位:犬歯全体が正常歯列弓より唇側に外れて萌出しており、写真の水平的位置異常を表します。
覚えるポイント
低位は咬合平面に対する垂直的位置、唇側転位は歯列弓に対する唇舌的位置の異常です。傾斜は歯軸の向き、転位は歯全体の位置と区別します。