33AM060第33回 歯科衛生士国家試験 過去問

過去問題

75歳の女性。摂食嚥下困難を主訴として来院した。既存の義歯に即時重合レジンを用いて義歯口蓋部の調整をした。口腔内写真を別に示す。改善できるのはどれか。1つ選べ。

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正解: d

正答

d:口蓋への舌の接触

この問題のポイント

写真では上顎義歯の口蓋面を即時重合レジンで厚くし、舌が届く面まで低くしています。これは舌の挙上範囲が小さい患者の舌口蓋接触を補う舌接触補助床の考え方です。

解説

摂食嚥下の口腔期では、舌が口蓋に連続的に接触し、食塊を後方へ送り込みます。舌筋力低下、舌切除後、神経筋疾患などで舌を十分挙上できないと、義歯口蓋面との間に隙間ができ、食塊形成・送り込みや構音が難しくなります。既存義歯の口蓋面にレジンを盛り足して口蓋の形を舌側へ下げると、限られた舌運動でも接触できる面を作り、口腔期の食塊移送を改善できます。

選択肢の確認

  • a 口唇の閉鎖:口唇閉鎖は口輪筋と前歯部のリップサポートに強く関係し、口蓋部だけを厚くするこの調整で直接改善する機能ではありません。
  • b 中咽頭の収縮:咽頭収縮筋などが担う咽頭期の運動で、上顎義歯の口蓋面調整は中咽頭筋収縮力を直接高めません。
  • c 鼻咽腔の閉鎖:軟口蓋の挙上と咽頭側壁・後壁の運動で鼻腔への逆流を防ぐ機能で、硬口蓋側の義歯調整とは対象が異なります。
  • d 口蓋への舌の接触:義歯口蓋面を舌に近づけることで、舌運動量が小さくても広い接触面を得られ、食塊送り込みを補助します。

覚えるポイント

舌接触補助床〈PAP〉は口蓋面を舌側に降ろし、舌口蓋接触と食塊の送り込みを助けます。軟口蓋挙上装置〈PLP〉が鼻咽腔閉鎖不全を補うのと、装置の位置と目的で区別します。

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