33PM015|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
血圧を決定する因子の一部を図に示す。矢印(➡①)で示す因子が亢進して、血圧を上昇させるのはどれか。1つ選べ。

解答・解説を見る
正解: b
正答
b:アドレナリン
この問題のポイント
図の①は血管収縮、心拍数、心収縮力です。アドレナリンはα1受容体を介して血管を収縮させ、β1受容体を介して心拍数と収縮力を高め、血圧を上昇させます。
解説
血圧は概ね心拍出量と末梢血管抵抗の積で決まります。アドレナリンは血管のα1受容体を刺激して皮膚・粘膜などの血管を収縮させ、末梢抵抗を増加させます。また心臓のβ1受容体刺激により心拍数と一回拍出量を増やし、心拍出量を増加させます。歯科用局所麻酔薬へ添加すると局所血流を減らして作用を延長しますが、血管内注入や過量では動悸・血圧上昇を招くため吸引と緩徐注入が必要です。
選択肢の確認
- a ヒスタミン:H1受容体などを介して血管拡張と血管透過性亢進を起こし、全身反応では血圧低下へ働きます。
- b アドレナリン:α1で血管収縮、β1で心拍数・心収縮力を高め、末梢抵抗と心拍出量の両面から血圧を上げます。
- c アセチルコリン:心臓のムスカリンM2受容体で心拍数を低下させ、血管内皮では一酸化窒素を介する拡張に働きます。
- d GABA〈γ-アミノ酪酸〉:中枢神経系の主要な抑制性伝達物質で、図の三因子を同時に亢進させる末梢作動薬ではありません。
覚えるポイント
血圧=心拍出量×末梢血管抵抗です。アドレナリンはβ1で心臓、α1で血管へ作用するため、両経路から血圧を上げます。