33PM069|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
歯周組織に対する喫煙の影響はどれか。1つ選べ。
解答・解説を見る
正解: c
正答
c:好中球の走化性の低下
この問題のポイント
喫煙は歯周組織の血流と免疫・修復反応を障害します。好中球が感染部位へ移動する走化性や貪食機能が低下し、細菌に対する防御が弱まります。
解説
ニコチンは末梢血管を収縮させ、歯肉血流と酸素供給を低下させます。そのため喫煙者では歯周炎が進んでいても発赤・プロービング時出血が目立ちにくいことがあります。また好中球の走化性・貪食能、抗体応答、線維芽細胞の増殖・付着、コラーゲン合成と創傷治癒が障害され、歯周病原性の高い細菌叢が形成されやすくなります。結果として歯周治療への反応が悪く、再発リスクも高まります。
選択肢の確認
- a 血管の拡張:ニコチンの交感神経刺激などで歯肉末梢血管は収縮し、炎症性出血が見かけ上少なくなることがあります。
- b 歯周病原細菌の減少:低酸素環境や宿主防御低下により病原性の高い嫌気性細菌が優位となり、減少する方向ではありません。
- c 好中球の走化性の低下:感染部位へ移動して細菌を排除する初期防御が損なわれ、歯周組織破壊が進みやすくなります。
- d コラーゲン産生の促進:線維芽細胞機能とコラーゲン合成・代謝が障害され、組織修復や治療後の創傷治癒は遅れます。
覚えるポイント
喫煙は「血管収縮で出血が少なく見えるが、免疫と治癒は悪化する」点が重要です。臨床所見が軽く見えてもリスクは低くありません。