33PM108|第33回 歯科衛生士国家試験 過去問
72歳の男性。食べこぼしが気になることを主訴として来院した。現在歯数は27本である。口唇閉鎖機能不全が疑われ、評価を行うことになった。実施するのはどれか。1つ選べ。
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正解: d
正答
d:オーラルディアドコキネシス
この問題のポイント
食べこぼしと口唇閉鎖機能不全の疑いから、口唇を反復して閉鎖・開放する「パ」の発音回数を測れるオーラルディアドコキネシスを選びます。
解説
オーラルディアドコキネシスは、「パ」「タ」「カ」などの単音節を一定時間できるだけ速く反復し、1秒当たりの発音回数から口腔運動の速度と巧緻性を評価します。「パ」は両口唇を閉じてから呼気で破裂させる音なので口唇機能、「タ」は舌前方、「カ」は舌後方の運動を主に反映します。本例では歯が27本あり、歯の欠損よりも食べこぼしを防ぐ口唇閉鎖の問題が疑われるため、「パ」の反復評価が適します。実際には安静時・嚥下時の口唇閉鎖や口唇圧、左右差も併せて観察します。他の検査は嚥下動態、咀嚼粉砕、口腔乾燥という別の機能を評価します。
選択肢の確認
- a 嚥下造影検査:造影剤を含む食物の口腔・咽頭・食道通過や誤嚥を透視する検査で、口唇運動の簡便な評価ではありません。
- b 咀嚼能率検査:試験食品の粉砕やグミからの溶出などで咀嚼能力を測り、口唇閉鎖の速度を直接評価しません。
- c 口腔湿潤度検査:舌粘膜などの水分状態を測定して口腔乾燥を評価するもので、食べこぼしの運動機能検査ではありません。
- d オーラルディアドコキネシス:「パ」の反復回数から両口唇の閉鎖・開放を含む運動速度と巧緻性を定量化できます。
覚えるポイント
オーラルディアドコキネシスは「パ=口唇、タ=舌前方、カ=舌後方」です。回数低下だけでなく、リズムの乱れ、音の不明瞭さ、疲労による変化も観察します。