35PM109|第35回 歯科衛生士国家試験 過去問
63歳の女性。下顎右側第一小臼歯の冷水痛を主訴として来院した。5年前からパーキンソン病を発症しており、時々「むせ」が認められるという。医療面接中、口をもぐもぐと不規則に動かす様子が認められた。診察の結果、歯頸部にう蝕が認められう蝕治療を行うことになった。 注意が必要なのはどれか。2つ選べ。
2つ選択
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正解: b・d
正答
b・d:不顕性誤嚥、オーラルジスキネジア
この問題のポイント
パーキンソン病の嚥下障害と、不規則な口腔運動から歯科診療上の注意点を選ぶ問題です。むせのない誤嚥と不随意運動に注意します。
解説
パーキンソン病では動作緩慢、筋強剛、姿勢反射障害に加え、咽頭感覚や咳反射が低下して、むせを伴わない不顕性誤嚥が起こり得ます。口をもぐもぐ動かす不規則な反復運動はオーラルジスキネジアを示唆し、治療中の器具接触や軟組織損傷の危険になります。服薬のオン時間に短時間で診療し、吸引と体位、安全な開口保持を工夫します。
選択肢の確認
- a 易骨折性:パーキンソン病で転倒リスクは高まりますが、疾患固有の骨脆弱性が本症例の直接所見ではありません。
- b 不顕性誤嚥:咳反射低下などにより生じ、むせが少なくても注意が必要です。
- c 顔面神経麻痺:表情の乏しさはみられても、末梢性顔面神経麻痺そのものとは異なります。
- d オーラルジスキネジア:不規則な咀嚼様口運動という観察所見に一致します。
覚えるポイント
診療前に服薬時刻、嚥下・むせ、姿勢保持、不随意運動を確認し、治療中は水量と誤嚥、器具による損傷へ配慮します。