46D016第46回 救急救命士国家試験 過去問

76歳の男性。5年前から週3回の人工透析を行っている。診療所から、透析をはじめようとした患者が意識がなくなったため職員が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS300。呼吸なし。頸動脈拍動触知せず。心電図モニター波形を示す。 原因として最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。

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正解: 1

正答

1.高カリウム血症

この問題のポイント

透析直前の患者が心停止し、心電図に幅の広いQRSと高く尖ったテント状T波を認めれば、高カリウム血症による心停止が最も考えられます。

解説

維持透析患者は透析間にカリウムが蓄積し、透析直前は高カリウム血症になりやすい状態です。図の心電図はT波が高く尖ったテント状で、QRS幅も広がっており、高カリウム血症の典型的な所見です。進行するとサインカーブ様の波形から心室細動や心静止に至ります。低ナトリウム血症や高アンモニア血症は意識障害が主体で特徴的な心電図変化はなく、高カルシウム血症はQT短縮、低マグネシウム血症はQT延長や心室性不整脈を来します。

選択肢の確認

1.高カリウム血症:透析前の心停止とテント状T波・幅広いQRSが一致します。正答です。
2.低ナトリウム血症:特徴的な心電図変化はありません。
3.高カルシウム血症:QT短縮を来しますが透析前の心停止としては典型的ではありません。
4.高アンモニア血症:肝性脳症の原因で心電図変化は特徴的ではありません。
5.低マグネシウム血症:QT延長などを来しますが本例の背景に合いません。

覚えるポイント

「透析患者の心停止=高カリウム血症を疑う(テント状T波→QRS幅拡大→サインカーブ)」。

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