47D021|第47回 救急救命士国家試験 過去問
42歳の女性。自宅の階段を上ったとき、突然、呼吸困難が出現し、救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍148/分、整。血圧92/70mmHg。SpO2値82%。1週前から左下肢の痛みを感じていた。胸痛を訴えない。頸部、胸部の呼吸音に異常を認めない。左下腿に浮腫を認める。経口避妊薬を服用しているとのことである。 この病態に認められる特徴的な症候はどれか。1つ選べ。
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正解: 5
正答
5.頸静脈怒張
この問題のポイント
階段昇降時の突然の呼吸困難、頻脈、低血圧、SpO2低下、左下肢の痛みと浮腫、経口避妊薬の服用は肺血栓塞栓症の典型です。肺動脈の閉塞で右心系に負荷がかかり頸静脈怒張がみられます。
解説
深部静脈血栓が肺動脈を閉塞すると肺血管抵抗が急上昇し、右心室が拡張して右心不全となり、頸静脈が怒張します。呼吸音は正常で、ばち指は慢性の低酸素、湿性咳嗽や泡沫状痰は肺炎や肺水腫、陥没呼吸は上気道狭窄の所見であり、肺血栓塞栓症には特徴的ではありません。本例は右心負荷によるショックであり、酸素投与と静脈路確保の指示要請を行い、速やかに搬送します。
選択肢の確認
1.ばち指:慢性低酸素の所見です。
2.湿性咳嗽:肺炎などの所見です。
3.泡沫状痰:肺水腫の所見です。
4.陥没呼吸:上気道狭窄の所見です。
5.頸静脈怒張:右心負荷による肺血栓塞栓症の特徴的所見です。正答です。
覚えるポイント
「突然の呼吸困難+頻脈+SpO2低下+呼吸音正常+片側下肢腫脹=肺血栓塞栓症(頸静脈怒張は右心負荷)」。