第49回・2026年

49C005|第49回 救急救命士国家試験 過去問

70歳の男性。突然、胸背部痛を訴えた後に、左上下肢の麻痺が出現したため家族が救急要請した。救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍80/分、整。血圧右上肢90/60mmHg、左上肢200/80mmHg。SpO2値94%。胸部聴診にて呼吸音の左右差を認めなかった。この傷病者に最も考えられる疾患はどれか。1つ選べ。

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正解4

正答

4.急性大動脈解離

この問題のポイント

突然の胸背部痛のあとに片麻痺が出て、左右の腕で血圧が大きく違うなら急性大動脈解離なので、答えは4です。裂けた大動脈が腕や脳へ行く血管をふさぐからです。

解説

急性大動脈解離とは、大動脈の壁が裂けて、血液が壁の中に入り込む病気です。
突然の激しい胸背部痛が典型的な症状です。
裂け目が腕頭動脈や頸動脈まで広がると、片側の腕の血圧が下がり、左右差が出ます。
脳へ行く血液も減り、片麻痺などの神経症状が出ます。
本例は右90/60、左200/80mmHgと大きな左右差があり、高い側が本来の血圧です。
呼吸音の左右差がないので気胸は否定的です。
降圧の管理と緊急手術ができる医療機関へ搬送します。

選択肢の確認

1.自然気胸:呼吸音の左右差がなく、否定的です。
2.肺血栓塞栓症:血圧の左右差や片麻痺は説明できません。
3.急性心筋梗塞:血圧の左右差と片麻痺は説明できません。
4.急性大動脈解離:胸背部痛・血圧左右差・片麻痺がすべて一致します。正答です。
5.腹部大動脈瘤破裂:胸背部痛と片麻痺は典型的ではありません。

覚えるポイント

「胸背部痛+血圧左右差+神経症状=急性大動脈解離」。

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