47D035第47回 救急救命士国家試験 過去問

26歳の男性。オートバイ走行中、転倒し受傷した。右肩痛を訴え、通行人が救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識清明。呼吸数24/分。脈拍92/分、整。血圧108/76mmHg。ヘルメットの右側の塗装が剥がれている。右上肢の運動障害と感覚障害とを訴える。右肩周囲の写真を示す。 この傷病者で最も疑われる疾患はどれか。1つ選べ。

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正解: 5

正答

5.腕神経叢引き抜き損傷

この問題のポイント

オートバイの転倒で肩を強打し、頭部が反対側へ強く倒れる外力が加わると、腕神経叢が引き抜かれて片側上肢の運動麻痺と感覚障害を来します。写真の右肩周囲の擦過傷と右上肢の症状はこれに一致します。

解説

腕神経叢引き抜き損傷はオートバイ事故に特徴的な損傷で、肩と頭部が引き離される方向の外力により頸髄から出る神経根が引き抜かれ、患側上肢の弛緩性麻痺と感覚脱失を来します。意識清明で頭部外傷の所見がないため脳損傷や外傷性てんかんは否定的で、胸髄損傷なら下肢の症状、外傷性頸部症候群(むち打ち)は頸部痛が主で明らかな麻痺は伴いません。

選択肢の確認

1.胸髄損傷:下肢の麻痺が主体で片側上肢のみの障害は説明できません。
2.外傷性てんかん:痙攣がなく否定的です。
3.びまん性脳損傷:意識清明で否定的です。
4.外傷性頸部症候群:頸部痛が主で片側上肢の麻痺は典型的ではありません。
5.腕神経叢引き抜き損傷:肩への強い外力と片側上肢の運動・感覚障害に一致します。正答です。

覚えるポイント

「オートバイ事故+肩の擦過傷+片側上肢の麻痺・感覚障害=腕神経叢引き抜き損傷」。

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