第48回・2025年

48D040|第48回 救急救命士国家試験 過去問

70歳の独居男性。真冬の朝、隣に住む家族が屋内の廊下で倒れているところを発見し救急要請した。 救急隊到着時観察所見:意識JCS300。呼吸数6/分。脈拍40/分。血圧70/40mmHg。体温測定不可(32℃未満)。SpO2値90%(室内気)。フェイスマスク酸素6L投与下で92%。 この病態について適切なのはどれか。1つ選べ。

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正解2

正答

2.致死性不整脈が発生しやすい。

この問題のポイント

32℃未満の重い低体温症なので、答えは致死性不整脈が発生しやすいです。体が冷えすぎると心臓の筋肉が過敏になり、少しの刺激で心室細動を起こすからです。

解説

偶発性低体温症は、軽度(35〜32℃)、中等度(32〜28℃)、重度(28℃未満)に分けます。
本例は体温が測れない(32℃未満)ので、中等度〜重度です。
意識JCS300、徐脈、低血圧、徐呼吸もそれに合います。
この段階では、体温を保つためのシバリング(ふるえ)は消えています。
心筋が過敏になり、粗い操作や体位変換で心室細動を起こしやすくなります。
だから愛護的に(そっと)扱い、保温しながら搬送します。
復温や体外循環の治療が必要なので、直近の二次医療機関ではなく三次救急医療機関を選びます。
ラリンゲアルマスクの挿入は、心肺機能停止ではない本例では適応外です。

選択肢の確認

1.軽度低体温症である。:32℃未満で中等度〜重度です。
2.致死性不整脈が発生しやすい。:重度低体温の特徴です。正答です。
3.直近二次医療機関を選定する。:体外循環などができる三次救急医療機関を選びます。
4.シバリングは高頻度に観察される。:重度ではシバリングは消えています。
5.ラリンゲアルマスク挿入の指示要請を行う。:心肺機能停止ではなく適応外です。

覚えるポイント

「重度低体温=シバリング消失・徐脈・意識障害・VFになりやすい→愛護的に扱い保温、三次救急へ」。

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