Y2021M10E1Q32|第2021年10月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
細菌性食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、腸炎ビブリオ、サルモネラ及びその他の細菌性食中毒について、感染型と毒素型を区別します。
サルモネラによる食中毒は、食品中で作られた毒素を食べて発症する毒素型ではなく、主として感染型です。
解説
黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品中で菌が増殖して産生したエンテロトキシンを摂取することにより発症する毒素型食中毒です。
この毒素は熱に強く、通常の加熱調理で菌が死滅しても、すでに作られた毒素が残ることがあります。
おにぎり、弁当、菓子など、調理者の手指から汚染されやすい食品が原因となることがあります。
ボツリヌス菌
ボツリヌス菌は酸素の少ない環境で増殖する嫌気性菌です。
産生するボツリヌス毒素は強力な神経毒で、物が二重に見える、まぶたが下がる、嚥下困難、呼吸筋麻痺などを起こすことがあります。
腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオは海水中に生息し、塩分を好むため病原性好塩菌とも呼ばれます。
魚介類が原因となりやすく、真水や加熱に比較的弱いという特徴があります。
サルモネラ
サルモネラ食中毒は、汚染された食品とともに生きた菌を摂取し、腸管内で増殖することなどによって発症する感染型食中毒です。
鶏卵、食肉などが原因となることがあります。
食品中で菌が作った毒素を摂取する毒素型として説明する選択肢4は誤りです。
その他の原因菌
ウェルシュ菌、セレウス菌、カンピロバクターはいずれも細菌性食中毒の原因となります。
ウェルシュ菌は大量調理食品、セレウス菌は米飯類や麺類、カンピロバクターは加熱不足の鶏肉などで問題となります。
ひっかけポイント
サルモネラは感染型、黄色ブドウ球菌は毒素型です。原因菌と発症機序をセットで覚えます。
衛生管理者としての実務ポイント
手洗い、十分な加熱、迅速な冷却、低温保存、調理器具の使い分け、体調不良者を食品取扱業務へ就かせないことが重要です。
選択肢の確認
1.黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
記述としては正しい。
黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンは熱に強く、加熱後も残存することがあります。
2.ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
記述としては正しい。
ボツリヌス毒素は神経毒であり、眼症状、嚥下障害、筋麻痺、呼吸麻痺などを起こします。
3.腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
記述としては正しい。
腸炎ビブリオは海水中に生息し、塩分を好むことから病原性好塩菌とも呼ばれます。
4.サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した細菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
正答。記述としては誤り。
サルモネラ食中毒は、主として生きた菌を摂取する感染型です。食品中で作られた毒素による毒素型ではありません。
5.ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
記述としては正しい。
ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌です。
覚えるポイント
- 黄色ブドウ球菌は毒素型で、毒素は熱に強い。
- ボツリヌス毒素は神経毒である。
- 腸炎ビブリオは好塩菌である。
- サルモネラは主として感染型食中毒である。
- 加熱、冷却、手洗い、交差汚染防止を組み合わせる。