Y2024M10E1Q33|第2024年10月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、細菌性食中毒とウイルス性食中毒について、原因食品、毒素、発生時期、潜伏期間及び熱への強さが問われています。
腸炎ビブリオ菌は熱に弱いため、「熱に強い」とする選択肢1が誤りです。
解説
腸炎ビブリオ菌
腸炎ビブリオ菌は、海水中に存在する好塩性の細菌です。
魚介類やその加工品が原因となることが多く、気温の高い夏季に増殖しやすい特徴があります。
熱には弱いため、十分な加熱が予防に有効です。また、真水にも弱いため、魚介類や調理器具を流水で洗うことも重要です。
サルモネラ属菌
サルモネラ属菌は、鶏卵、鶏肉、食肉などが原因となることがあります。
感染型食中毒を起こし、発熱、腹痛、下痢、嘔吐などがみられます。
黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌による食中毒は、菌が食品中で増殖するときに産生するエンテロトキシンによって起こる毒素型食中毒です。
毒素は熱に強いため、食品中で毒素が作られた後に再加熱しても、十分な予防にならないことがあります。
手指の傷や化膿部位から食品が汚染されることがあるため、手洗いと食品の低温管理が重要です。
その他の細菌性食中毒
ウェルシュ菌、セレウス菌、カンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因となります。
大量調理した食品を室温で長時間放置すると、ウェルシュ菌やセレウス菌が増殖する危険があります。
ノロウイルス
ノロウイルスによる食中毒は冬季に多く、潜伏期間は一般に24~48時間程度です。
主な症状は、嘔吐、下痢、腹痛などです。
ひっかけポイント
腸炎ビブリオは「夏、魚介類、塩を好む、熱と真水に弱い」とまとめます。
衛生管理者としての実務ポイント
食品取扱職場では、手指衛生、加熱、冷却、保存温度、生食用と加熱用の器具の区別、体調不良者の就業管理を確認します。
選択肢の確認
1.腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
正答。記述としては誤り。
腸炎ビブリオ菌は熱に弱く、十分な加熱によって死滅させることができます。
2.サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
記述としては正しい。
サルモネラ属菌による食中毒では、鶏卵や鶏肉などが原因食品となることがあります。
3.黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
記述としては正しい。
食品中で産生されたエンテロトキシンを摂取することによって発症する毒素型食中毒です。
4.ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
記述としては正しい。
いずれも細菌性食中毒の原因となりますが、原因食品や発症機序、潜伏期間は異なります。
5.ノロウイルスによる食中毒は、冬季に集団食中毒として発生することが多く、潜伏期間は、1~2日間である。
記述としては正しい。
ノロウイルスによる食中毒は冬季に多く、潜伏期間は一般に1~2日です。
覚えるポイント
- 腸炎ビブリオは好塩性で、魚介類による夏季の食中毒が多い。
- 腸炎ビブリオは熱と真水に弱い。
- サルモネラ属菌では、鶏卵や鶏肉が原因となることがある。
- 黄色ブドウ球菌は、食品中に産生された毒素で発症する。
- ノロウイルスは冬季に多く、潜伏期間は1~2日である。