Y2022M10E2Q17第2022年10月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問

第二種労働衛生脳血管障害・虚血性心疾患

虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

虚血性心疾患で心筋への血液供給を担う血管は、門脈ではなく冠動脈です。

狭心症では心筋虚血が原則として可逆的であるのに対し、心筋梗塞では心筋に不可逆的な壊死が生じるという違いも押さえます。

解説

虚血性心疾患は、冠動脈の狭窄や閉塞によって心筋への血流が不足し、心筋が酸素不足に陥る病態です。門脈は、消化管などから肝臓へ血液を運ぶ血管であり、心筋へ血液を供給する血管ではありません。

冠動脈の動脈硬化を進める代表的な危険因子には、高血圧、喫煙、脂質異常症、糖尿病などがあります。狭心症では一時的な心筋虚血が起こりますが、通常は血流が回復すれば心筋壊死には至りません。心筋梗塞では冠動脈の閉塞が持続し、心筋が不可逆的に壊死します。

狭心症の胸痛や圧迫感は、多くの場合、数分程度で軽快します。一方、心筋梗塞では強い胸痛、圧迫感、冷汗、悪心などが長く続くことがあり、1時間以上持続する場合もあります。

衛生管理者としての実務ポイント
労働者が強い胸痛、胸部圧迫感、冷汗、呼吸困難などを訴えた場合は、本人を歩かせたり自動車を運転させたりせず、速やかに119番通報を行います。反応や呼吸を確認し、必要に応じてAEDの手配と一次救命処置につなげます。

選択肢の確認

1.虚血性心疾患は、門脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害である。
正答。記述としては誤り。
心筋へ血液を供給するのは冠動脈です。門脈は、主に消化管から肝臓へ血液を運ぶ血管です。

2.虚血性心疾患発症の危険因子には、高血圧、喫煙、脂質異常症などがある。
記述としては正しい。
高血圧、喫煙、脂質異常症などは動脈硬化を進め、虚血性心疾患の発症リスクを高めます。

3.虚血性心疾患は、心筋の一部分に可逆的な虚血が起こる狭心症と、不可逆的な心筋壊死が起こる心筋梗塞とに大別される。
記述としては正しい。
狭心症では通常、心筋虚血は一過性で可逆的ですが、心筋梗塞では血流の途絶が続き、心筋壊死に至ります。

4.心筋梗塞では、突然激しい胸痛が起こり、「締め付けられるように痛い」、「胸が苦しい」などの症状が長時間続き、1時間以上になることもある。
記述としては正しい。
心筋梗塞では強い胸痛や圧迫感が長く続くことがあり、安静にしても軽快しない場合があります。

5.狭心症の痛みの場所は、心筋梗塞とほぼ同じであるが、その発作が続く時間は、通常数分程度で、長くても 15分以内におさまることが多い。
記述としては正しい。
狭心症の発作は、試験上、通常数分程度で、長くても15分以内に治まることが多いと整理します。

覚えるポイント

  • 心筋へ血液を供給するのは冠動脈である。
  • 門脈は、主に消化管から肝臓へ血液を運ぶ。
  • 狭心症は可逆的な心筋虚血、心筋梗塞は不可逆的な心筋壊死と整理する。
  • 高血圧、喫煙、脂質異常症は虚血性心疾患の代表的な危険因子である。
  • 強い胸痛や冷汗などが続く場合は、速やかな救急要請につなげる。

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