Y2022M10E2Q3|第2022年10月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。ただし、産業医の選任の特例はないものとする。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
産業医については、選任資格、巡視頻度、辞任・解任時の報告、権限を整理して覚えます。
総括安全衛生管理者や衛生管理者には不在時の代理者に関する規定がありますが、産業医について同じ代理者選任義務は定められていません。
解説
産業医には、一定の研修修了など医学に関する所定の要件が必要です。ただし、法人の代表者、事業を営む個人又は当該事業場で事業の実施を統括管理する者は、産業医として選任できません。産業医の独立性や中立性を確保する趣旨です。
産業医は原則として毎月1回以上、作業場等を巡視します。ただし、事業者から毎月1回以上所定の情報提供を受け、事業者の同意を得ている場合には、2か月に1回以上とすることができます。
産業医が辞任したとき又は解任されたときは、その旨と理由を遅滞なく衛生委員会又は安全衛生委員会へ報告します。また、産業医には、健康管理等を実施するために必要な情報を労働者から収集する権限などを付与しなければなりません。
ひっかけポイント
「旅行、疾病、事故などで職務を行えないときの代理者」は、総括安全衛生管理者などに関する規定です。産業医にも同じ規定があると類推しないことが重要です。
衛生管理者としての実務ポイント
産業医の巡視を2か月に1回へ変更する場合は、毎月の情報提供と同意の要件を記録で確認します。長期不在時には、代理者規定の有無とは別に、必要な産業保健活動が途切れない体制を事業者と検討します。
選択肢の確認
1.常時使用する労働者数が 50人以上の事業場において、厚生労働大臣の指定する者が行う産業医研修の修了者等の所定の要件を備えた医師であっても、当該事業場においてその事業の実施を統括管理する者は、産業医として選任することはできない。
記述としては正しい。
所定の医学的要件を備えていても、その事業場で事業の実施を統括管理する者は産業医に選任できません。
2.産業医が、事業者から、毎月 1回以上、所定の情報の提供を受けている場合であって、事業者の同意を得ているときは、産業医の作業場等の巡視の頻度を、毎月 1回以上から 2か月に1回以上にすることができる。
記述としては正しい。
所定の情報提供と事業者の同意という条件を満たせば、巡視頻度を2か月に1回以上とすることができます。
3.事業者は、産業医が辞任したとき又は産業医を解任したときは、遅滞なく、その旨及びその理由を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならない。
記述としては正しい。
辞任又は解任の事実だけでなく、その理由も遅滞なく委員会へ報告する必要があります。
4.事業者は、専属の産業医が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。
正答。記述としては誤り。
産業医については、このような場合に法定の代理者を選任しなければならないという規定はありません。
5.事業者が産業医に付与すべき権限には、労働者の健康管理等を実施するために必要な情報を労働者から収集することが含まれる。
記述としては正しい。
労働者の健康管理等に必要な情報を労働者から収集することは、産業医に付与すべき権限に含まれます。
この問題では「誤っているもの」を選ぶため、4が正答です。
覚えるポイント
- 事業の実施を統括管理する者は、その事業場の産業医に選任できない。
- 産業医の巡視は原則毎月1回以上であり、所定の条件を満たせば2か月に1回以上にできる。
- 産業医の辞任・解任時は、その旨と理由を委員会へ遅滞なく報告する。
- 産業医には、旅行や疾病時の法定代理者を置く規定はない。