Y2024M10E2Q19|第2024年10月公表(第二種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問
食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、代表的な細菌性食中毒とウイルス性食中毒について、原因食品、毒素、耐熱性、好発時期及び潜伏期間が問われています。
腸炎ビブリオは熱に弱いため、「熱に強い」とする選択肢1が誤りです。
解説
腸炎ビブリオは海水中に生息する細菌で、魚介類やその加工品が原因となることがあります。増殖が速く、塩分を好みますが、真水と熱には弱い性質があります。魚介類は低温で保存し、真水でよく洗い、十分に加熱することが予防に有効です。
サルモネラ属菌による食中毒では、鶏卵、食肉などが原因食品となることがあります。卵や肉は適切に低温保存し、中心部まで十分に加熱します。
黄色ブドウ球菌は、食品中で増殖するとエンテロトキシンという毒素を産生します。この毒素は熱に強いため、菌が産生した後では通常の加熱で無毒化できないことがあります。手指の傷などから食品を汚染しない衛生管理が重要です。
ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターはいずれも細菌性食中毒の原因菌です。ノロウイルスはウイルス性食中毒の原因で、冬季に多く、潜伏期間は一般に24~48時間です。
ひっかけポイント
「黄色ブドウ球菌の毒素は熱に強い」という知識と、「腸炎ビブリオ菌は熱に弱い」という知識を混同しないようにします。菌そのものと、菌が作る毒素の耐熱性も区別します。
衛生管理者としての実務ポイント
食品取扱いでは、手洗い、健康状態の確認、手指の傷の被覆、原材料と調理済み食品の器具の区別、低温保存、十分な加熱を徹底します。嘔吐物を処理する場合は使い捨て手袋などを用い、ノロウイルスを想定した方法で周囲も含めて消毒します。
選択肢の確認
1.腸炎ビブリオ菌は、熱に強い。
正答。記述としては誤り。
腸炎ビブリオは熱に弱い細菌です。魚介類の低温保存、真水による洗浄及び十分な加熱が予防に有効です。
2.サルモネラ菌による食中毒は、鶏卵が原因となることがある。
記述としては正しい。
サルモネラ属菌による食中毒では、鶏卵や食肉などが原因となることがあります。
3.黄色ブドウ球菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
記述としては正しい。
食品中で黄色ブドウ球菌が増殖して産生したエンテロトキシンを摂取することで発症します。この毒素は熱に強いため、食品中で毒素を作らせない管理が重要です。
4.ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。
記述としては正しい。
三つはいずれも細菌です。ウェルシュ菌やセレウス菌は芽胞を形成し、カンピロバクターは加熱不十分な鶏肉などが原因となることがあります。
5.ノロウイルスによる食中毒は、冬季に集団食中毒として発生することが多く、潜伏期間は、1~2日間である。
記述としては正しい。
ノロウイルス食中毒は冬季に多く、一般的な潜伏期間は24~48時間、すなわち1~2日間です。
この問題では「誤っているもの」を選ぶため、腸炎ビブリオを熱に強いとしている1が正答です。
覚えるポイント
- 腸炎ビブリオは塩分を好むが、真水と熱には弱い。
- サルモネラ属菌では、鶏卵が原因となることがある。
- 黄色ブドウ球菌のエンテロトキシンは熱に強い。
- ウェルシュ菌、セレウス菌及びカンピロバクターは細菌である。
- ノロウイルスは冬季に多く、潜伏期間は一般に24~48時間である。