第105回
105PM001|第105回 助産師国家試験 過去問
保健師助産師看護師法の平成14年(2002年)の改正内容はどれか。
解答・解説を見る
正解1
正答
1.助産師に名称変更された。
この問題のポイント
保健師助産師看護師法の主な改正を、年次ごとに区別できるかを問う問題です。平成14年(2002年)3月に施行されたのは、資格名称を性別によらない「〜師」に統一した改正です。名称独占の明確化、看護師国家試験合格の要件化、戒告の新設はいずれも平成18年(2006年)の改正によるもので、この2つの改正を取り違えないことが鍵になります。
解説
名称変更の改正(平成13年公布・平成14年施行)
この法律は昭和23年(1948年)に「保健婦助産婦看護婦法」として制定されました。改正前は、女性を保健婦・看護婦・准看護婦、男性を保健士・看護士・准看護士と呼び分けていました。助産婦は、法律上女子に限られた資格でした。
改正法は平成13年(2001年)12月に公布され、平成14年(2002年)3月1日に施行されました。これにより、資格名称は男女を問わず保健師・助産師・看護師・准看護師に統一され、法律の題名も「保健師助産師看護師法」に改められました。問題文の「平成14年の改正」は、この施行年を指しています。改正法の成立年に合わせて「平成13年改正」と表記されることもありますが、同じ改正です。
なお、名称が「助産師」になった後も、助産師を女子に限る規定は現在まで変わっていません。名称が性別中立になったことと、資格の対象が男性に広がることは別の問題なので注意します。
平成18年の改正(平成19〜20年施行)
医療制度改革の一環として、平成18年(2006年)に次の改正が行われました。
- 名称独占の明確化:資格をもたない者が、保健師・助産師・看護師・准看護師の名称や、それらと紛らわしい名称を使うことが禁止されました(平成19年4月施行)。
- 免許要件の変更:保健師・助産師の免許を受けるには、それぞれの国家試験に加えて、看護師国家試験にも合格していることが必要になりました(平成19年4月施行)。
- 行政処分の見直し:従来の業務停止と免許取消しに戒告が加わり、処分を受けた者の再教育研修の制度が設けられました(平成20年4月施行)。
これらは、資格に対する社会の信頼と医療の質を確保するための改正です。性別による呼び分けをなくした平成14年施行の改正とは、目的が異なります。
実践とのつながり
助産師は、業務独占と名称独占の両方をもつ資格です。ここでの業務独占とは、医師が行う場合を除いて、助産師でなければ助産などの業務を行えないことを指します。免許の要件、名乗ってよい名称、処分の種類はいずれも専門職として働く前提になる知識で、助産師国家試験では法規の問題として繰り返し出題されます。改正の「年」と「中身」をセットで押さえておくと、似た形式の問題にも対応できます。
選択肢の確認
1.助産師に名称変更された。:正答。平成13年に公布され平成14年3月に施行された改正で、「助産婦」が「助産師」に改められました。同時に保健婦・保健士は保健師、看護婦・看護士は看護師、准看護婦・准看護士は准看護師に統一され、法律名も保健師助産師看護師法になりました。
2.助産師の名称独占が明確化された。:名称独占の規定が整えられたのは平成18年の改正(平成19年4月施行)なので、平成14年の改正内容ではありません。それ以前も保健師(当時の保健婦)には名称の使用制限がありました。この改正で、助産師・看護師・准看護師を含む4職種すべてについて、資格のない者が紛らわしい名称を使うことも禁じられました。業務独占と名称独占の違いと合わせて問われやすい項目です。
3.行政処分に免許の取り消しが追加された。:免許の取消しは法律の制定当初から行政処分として定められており、平成14年に追加されたものではありません。平成18年の改正で新たに加わったのは戒告です。これにより処分は、戒告、3年以内の業務停止、免許の取消しの3種類になり、再教育研修の制度も導入されました(平成20年4月施行)。処分は、保健師・助産師・看護師については厚生労働大臣が、准看護師については都道府県知事が行います。
4.看護師国家試験合格が助産師免許取得の要件となった。:この要件は平成18年の改正(平成19年4月施行)で加わったもので、平成14年の改正内容ではありません。それ以前は、看護師国家試験に合格していなくても、助産師国家試験に合格すれば助産師免許を受けることができました。現在は、助産師国家試験と看護師国家試験の両方に合格することが免許の要件で、保健師も同じです。
覚えるポイント
- 昭和23年(1948年):保健婦助産婦看護婦法として制定されました。
- 平成14年(2002年)3月施行(平成13年公布):資格名称を保健師・助産師・看護師・准看護師に統一し、法律名も変更しました。助産師を女子に限る規定は現在も続いています。
- 平成18年(2006年)改正:名称独占の明確化と、保健師・助産師免許への看護師国家試験合格の要件化(いずれも平成19年施行)、戒告の新設と再教育研修(平成20年施行)が行われました。
- 平成21年(2009年)改正(平成22年施行):保健師・助産師の教育年限が6か月以上から1年以上に延長され、新人看護職員研修が努力義務になりました。
- 行政処分は、戒告・3年以内の業務停止・免許取消しの3種類です。処分権者は厚生労働大臣で、准看護師は都道府県知事です。
- 独占の種類は、保健師が名称独占のみ、助産師・看護師・准看護師が業務独占と名称独占の両方です。
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