107AM023|第107回 助産師国家試験 過去問
妊娠に伴う肺の機能的残気量を低下させる要因はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
妊娠子宮が横隔膜を押し上げると、安静呼気終末に肺内へ残る気量が減少し、機能的残気量〈FRC〉が低下します。
解説
機能的残気量は予備呼気量と残気量の和です。妊娠後半には増大した子宮によって横隔膜が挙上し、胸郭下部の容積が制限されるため、この2成分が減ってFRCが低下します。一方、プロゲステロンによる呼吸中枢刺激で一回換気量と分時換気量が増え、PaCO2はむしろ低下して軽度の呼吸性アルカローシスになります。肺活量は一般に大きくは変わらず、呼吸数も著明には増えません。心臓の位置変化はFRC低下の直接要因ではありません。
選択肢の確認
1.横隔膜の挙上:増大した子宮が横隔膜を押し上げ、予備呼気量・残気量を減らすため正しいです。
2.呼吸数の増加:妊娠時の換気増加は主に一回換気量増加によるもので、FRCを低下させる機序ではありません。
3.肺活量の低下:肺活量は妊娠中も概ね維持され、FRC低下の原因を表す選択肢ではありません。
4.心臓の上方転位:妊娠で心臓の位置は変化しますが、肺の呼気終末容量を減らす直接機序ではありません。
5.動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉の上昇:過換気によりPaCO2は低下するため、方向が逆です。
覚えるポイント
妊娠時呼吸は「横隔膜挙上でFRC低下、プロゲステロン作用で一回換気量増加、PaCO2低下」の組合せです。