第107回・2024年
107AM028|第107回 助産師国家試験 過去問
在胎28週0日、体重1,200 gで緊急帝王切開で出生した男児。Apgar〈アプガー〉スコアは1分後3点で、気管挿管後にNICUに入院し、呼吸窮迫症候群〈RDS〉と診断された。肺サーファクタント補充療法後、人工呼吸管理を開始し、いったん呼吸状態は安定した。児は2時間後に突然徐脈になり、皮膚色が蒼白になった。急変の原因で最も考えられるのはどれか。
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正解2
正答
2
この問題のポイント
人工呼吸中の早産児が突然の徐脈と蒼白を示したら、圧外傷による気胸、特に循環を圧迫する緊張性気胸を緊急に疑います。
解説
RDSでは肺胞が虚脱しやすく、サーファクタント投与後は肺の開き方が不均一となることがあります。人工呼吸の陽圧が過膨張部へ加わると肺胞が破裂し、胸腔内へ空気が漏れます。緊張性になると胸腔内圧上昇で静脈還流が急減し、急激な低酸素、徐脈、蒼白・循環不全を来します。胸郭左右差、呼吸音低下、透光性などを迅速に確認しつつ、緊急脱気の準備が必要です。慢性肺疾患、未熟児貧血、脳室周囲白質軟化症は発症時期や症候がこの突然の呼吸循環破綻と合いません。
選択肢の確認
1.無気肺:換気不良を起こしますが、安定後の突然の循環虚脱を最も説明するのは緊張性気胸です。
2.緊張性気胸:陽圧換気中に急発症し、低酸素と静脈還流低下で徐脈・蒼白を来すため最も考えられます。
3.慢性肺疾患:長期の酸素・人工呼吸管理に関連する慢性病態で、生後2時間の急変原因ではありません。
4.未熟児貧血:通常は採血や造血反応の未熟性などにより徐々に顕在化し、突然の発症ではありません。
5.脳室周囲白質軟化症:早産児の脳白質障害であり、この急激な胸部・循環症状の直接原因ではありません。
覚えるポイント
人工呼吸中の「突然の低酸素・徐脈・蒼白」は気胸を最優先。慢性合併症より、直ちに処置が必要な可逆的原因を先に評価します。
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