107PM018|第107回 助産師国家試験 過去問
在胎38週5日に経腟分娩で出生した児。羊水混濁は認めなかった。Apgar〈アプガー〉スコア1分後8点、5分後8点であった。新生児蘇生中にフリーフロー酸素投与が行われても酸素化が改善せず、中心性チアノーゼと聴診で心雑音を認め、先天性心疾患を疑われ生後1時間でNICUに入院した。なお、経過中に呻吟や陥没呼吸は認めなかった。入院直後の処置で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
出生後も改善しない中心性チアノーゼと心雑音から先天性心疾患を疑い、右上肢と下肢のSpO2を同時に測定して動脈管前後の酸素化差をみる。
解説
右上肢は腕頭動脈が動脈管合流部より近位で分岐するため動脈管前、下肢は動脈管後の酸素化を反映する。両者を比較すると、動脈管依存性心疾患、大動脈転位、新生児遷延性肺高血圧症等の評価に役立つ。本児には呻吟や陥没呼吸がなく、気道内分泌物の情報もない。吸引や刺激を繰り返すより、酸素化と循環の局在を迅速に評価する。
選択肢の確認
1.腹臥位にする。:呼吸管理上個別に用いることはあるが、先天性心疾患を疑う初期評価として優先しない。
2.気管内吸引を行う。:気道閉塞や胎便等の適応がなく、不必要な吸引は低酸素や徐脈を起こし得る。
3.背部をこすって呼吸刺激を行う。:自発呼吸があり呼吸窮迫もなく、チアノーゼの循環器的原因評価が優先である。
4.経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉モニターを右上肢と下肢に装着する。:動脈管前後の値を比較し、心疾患と肺循環異常の評価に役立つ。
覚えるポイント
preductal SpO2は右手、postductal SpO2は足。改善しない中心性チアノーゼでは両者を同時に比較する。