108PM032|第108回 助産師国家試験 過去問
Aさん(40歳、初産婦)は、骨盤位のため38週0日に帝王切開で分娩する方針になった。非妊時のBMI 30、喫煙者であることから、静脈血栓塞栓症の発症を予防するため、術後に抗凝固療法が予定されている。Aさんに手術後に行う対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 4・5
正答
4、5
この問題のポイント
帝王切開後の静脈血栓塞栓症予防では、間欠的空気圧迫法と安全な早期離床を行い、初回歩行は助産師等が付き添います。
解説
Aさんは肥満、喫煙、高年初産、帝王切開と複数の血栓リスクをもちます。術後は抗凝固療法に加え、弾性ストッキングや間欠的空気圧迫法で下肢静脈のうっ滞を減らします。循環・感覚・創痛が安定したら早期離床を促しますが、初回は硬膜外麻酔後や出血による血圧低下・ふらつきと転倒のリスクがあるため付き添います。3日間のベッド上安静は静脈うっ滞を強めます。ヘパリン系薬等は母乳移行が問題になりにくく、抗凝固療法だけで直接授乳を中止する必要はありません。
選択肢の確認
1.直接授乳の中止:帝王切開後の標準的な抗凝固療法は授乳と両立できる薬剤を選べるため、血栓予防を理由に直接授乳を中止しません。
2.臥床時の頭部挙上:頭部挙上は呼吸や快適性には役立ち得ますが、下肢静脈うっ滞を改善する血栓予防の中心的な方法ではありません。
3.3日間のベッド上安静:長時間の臥床は下肢静脈うっ滞を増して血栓リスクを高めるため、状態が許す限り早期離床を促します。
4.間欠的空気圧迫法の実施:間欠的空気圧迫法はカフの加圧・減圧で下肢静脈還流を促し、周術期の深部静脈血栓予防に有効です。
5.初回歩行時の助産師の付き添い:初回歩行では麻酔後の下肢脱力、起立性低血圧、創痛などを確認し、転倒を防ぐため助産師が付き添います。
覚えるポイント
帝王切開後VTE予防は「機械的圧迫」「必要な抗凝固」「付き添い下の早期離床」です。