109AM013第109回 助産師国家試験 過去問

Aさん(32歳、初産婦)は40週4日で3,200 gの男児を正常分娩で出産し、母児同室で過ごしている。産後3日の夜、助産師に「授乳するたびに右の乳首が痛くて我慢できません」と話した。観察すると両乳房とも緊満しており、右乳頭はやや短めで10時~12時の方向に損傷を認めた。痂皮が形成されており、出血はない。児の口腔内に異常は見られず、本日の体重は3,050 gである。助産師がAさんに行うケアで適切なのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

乳房緊満で乳輪が硬いと浅い吸着になりやすいため、授乳前に乳輪を軟らかくして深い吸着を助ける。

解説

右乳頭の限局した損傷と強い授乳痛は、児が乳輪まで深く含めず乳頭へ摩擦と圧が集中していることを示す。緊満した乳輪を授乳前に少量搾乳して軟らかくすれば、児が大きく開口して深く吸着しやすい。授乳姿勢と吸着も観察し、痛みが続く場合は一度外してやり直す。乳頭を乾燥させ日光に当てる方法は損傷を悪化させ得る。児の体重減少は出生体重の約4.7%で、人工乳補足を直ちに要する根拠はない。

選択肢の確認

1.縦抱きでの授乳姿勢を勧める。:姿勢の工夫は有用だが、乳輪の硬さを解消せず一律に縦抱きへ変えるだけでは不十分である。
2.乳頭の乾燥を図り、日光に当てる。:損傷部の乾燥や紫外線刺激を勧める方法は、治癒を妨げるおそれがある。
3.授乳前に乳輪をほぐすよう搾乳する。:緊満した乳輪を軟らかくし、児が乳輪まで深く吸着できるようにする適切なケアである。
4.夜間は人工乳を補足してAさんを休ませる。:児の体重経過は許容範囲で、吸着を修正せず授乳を中断する根拠はない。

覚えるポイント

緊満時は「授乳前に乳輪を軟らかくする→深い吸着を確認する」。

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